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栄養小話 第13話 今がおいしい鍋料理こそレステロール値を下げるのに最高の食べ物

●〜鍋は魚と野菜をたっぷり取れる〜

 コレステロールというと、動脈硬化の元凶のように取りざたされていますが、本来は体の機能を正常に保ち、生命を維持するために必要な物質です。
コレステロールは、
@細胞膜を正常な状態に維持する、
A各臓器の働きや体調を正常に保つホルモンを合成する、
B食べ物の消化吸収に必要な胆汁酸を合成する、
など常に生体の健康維持になくてはならないのです。
 ただし、コレステロールがふえすぎると高脂血症(血液中に脂肪がふえすぎた状態)となり、動脈硬化を引き起こす恐れがあります。コレステロールは、血液によつて体の組織に運ばれていますが、コレステロールそれ自体は脂質であるため、そのままの形では血液に均一に混ざることができません。そのため、たんぱく質と結びついたリポたんぱくという形になつて血液に溶け込んでいます。高脂血症に関係する主なリポたんぱくには、低比重リポたんぱく(LDL)と高比重リポたんぱく(HDL)があります。

 このうちLDLは、細胞にコレステロールなどを運ぶ役剖を担っていますが、血液中にふえすぎると、余分なコレステロールは酸化されて泡状となり、動脈の内側の堆にたまり、動脈硬化を招きます。そのため、LDLを悪玉コレステロールと呼んでいます。これに対して、

 HDLは善玉コレステロルと呼ばれています。動脈などから余分なコレステロールを回収して肝臓に持ち帰るからです。そこで、コレステロール値が高い人は、悪玉コレステロールをへらすことがたいせつになります。悪玉コレステロールをへらす食べ物というと、調味料としては植物油があげられますが、主菜としてすぐ思いつくのは魚です。魚には不飽和脂肪酸という油が多く含まれ、コレステロール値を下げる働きがあるからです。
 特に、サンマやイワシ、サケなどには脳を活性化したり、血液をサラサラにして血栓(血管をふさぐ血の塊)をできにくくしたり、動脈硬化を防いだりするDHAやEPAが登常に含まれています。
 DHAやEPAにもコレステロール他をドげる働きがあります。コレステロール値が下がると、当然ながら、悪玉コレステロールがへります。

 魚のほかにコレステロール他を下げる食べ物には、ビタミンA.C.Eを多く含む緑貨色野菜があります。ビタミンAには、皮膚や粘膜を正常に保ち、ガンを防ぐ働きがあります。ビタミンCには、血管を丈夫にし、コレステロールの代謝(利用と排せつ)を促してコレステロール他を下げる働きがあります。同様にビタミンEにも、コレステロール他を下げる働きがあります。野菜には食物繊維も多く含まれています。食物繊維は、余分なコレステロールを腸の中で吸着し、便といっしょに排出します。また、食物繊維は胆汁酸も同様に排出します。胆汁酸はコレステロールを材料にして作られています。便といっしょに排出されると、胆汁酸を作るために肝臓で新たなコレステロールが必要になり、血液中のコレステロールが肝臓に運ばれ、利用されます。その締果、血液中のコレステロールがへってくるのです。

 そこで、コレステロール値が高い人にお勧めしたいのが、魚や野菜たっぷりの鍋料理です。鍋料理なら、魚や野菜をてっとりばやくたくさん食べられます。週1-2回は鍋を食べよう。 コレステロールをへらす鍋料理を2つ紹介しますので参考にしてみてください。

●ハクサイとイワシだんこのみぞれ鍋

EPAやDHAが豊富なイワシをすり身にしただんごを人れます。野菜は、ビタミンA・C・Eと食物繊維がたつぷり含まれているハクサイ、ホウレンソウ、ダイコン、ニンジン、コマツナ、シュンギクなどを使います。このほかキノコと豆腐も入れましょう。

●石狩風鍋

サケを人れます。切り身のサケでもけっこうですが、EPAやDHAは頭の部分に多く含まれているので、頭があれば頭ごと使いましょう。経済的ですし、だしが出てすごくおいしく食べられます。ダイコン、ブロッコリーなどの野菜で彩りを添えます。そして、キノコ、油揚げを忘れないようにしましょう。

 ダイズ製品には抗酸化作用のあるイソフラボンという物質が含まれています。イソフラボンには、更年期障害を軽くする働きもあります。ただ、どんな鍋を作るにしてもコレステロールを多く含む魚の卵は使わないようにします。味付けは薄味です。素材からおいしいだしが出ますから、それでじゅうぶんです。たれはポン酢かゴマだれが適当です。特にゴマには、善玉コレステロールを間接的にふやすといわれるαリノレン酸という脂質が含まれています。また、スープにはビタミンCやミネラル類が溶け出していますから、それらの栄養素を丸ごと取るために、最後にうどんかおじやにしていただきます。
 鍋料理は、週1-2回は食べるようにしたいものです。飽きてきたら鍋の種類を変えましょう。そうすると、長続きします。

 

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