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栄養小話 第25話 野菜の王様・大根は万能薬  =がん予防にも効果あり=

 今回は辛味成分について見てみましょう。大根の辛昧成分は、動物実験で抗腫瘍性と免疫増強効果が確認されていて、アミノ酸と反応するとさらにガン予防にも有効なのです。魚や肉、卵、大豆などの主菜に添えると良いでしょう。大根に含まれる不溶性食物繊維のリグニンも、ガンに対する免疫力を高め、発ガンを抑制する作用が最近の研究でわかってきました。

 辛昧成分は皮と実の間に多いので、皮をむくなら薄くむきます。辛昧成分の多い大根おろしを作るには、おろし器を大根の切った面が直角になるよう、力強くまっすぐすりおろすと繊維が細かく切れて辛味成分が多く作られます。味はおろしてから7〜8分後が一番辛く、20分後にはビタミンCが8割減少して風味が変わり、甘みと苦みが生じます。1時間後には大根特有の香幸昧は消失して「気の抜けた」状態になり、味もビタミンCもなくなってしまうので「食べる直前におろし、10分後には食べている」が理想的でしよう。辛味が苦手な人には食酢で調味するとやわらげられ、辛味成分イソチオシアナートの残存量は多くなります。なお、ガン予防効果のあるリグニンは、おろしてから徐々に増え20〜30分ほどでピークを迎えます。大根おろしは、1日計お茶碗の2分の1杯ほど(約100g)食べることをお勧めします。

 ちなみに大根の栄養を濃縮したものに切り十し大根があります。大根は干すことで、生大根と比校してカルシウムが20倍、鉄分50倍、食物繊維が23倍と飛躍的に増大します。そこで、骨粗霜症や動脈硬化の予防に加えて、日本人に増加傾向のある大腸ガン予防の効果が期待されています。また、便のかさを増し、便秘改善など健康機能が再認識されており、保存食品から健康食品として切り干し大根の人気は高くなっています。戻し汁も一緒に使うと効果がさらに高まり、皮は美肌にも良いビタミンCや毛細血管を丈夫にするビタミンP(フラボノイド化合物)が多く含まれることから、皮も"きんぴら"にすれば脳卒中の予防や地球へのエコ運動として望ましい食べ方となります。

 大根の葉は、根には全くないビタミンAが100g中1400IU、ビタミンCも70gと栄養豊富です。以前は葉を味噌汁に入れたり、油で軽くかめたり、ご飯に炊き込んだり、ぬか漬けにしたりしたものですが、最近ではわざわざ葉を切り落として売られています。葉のついている大根があったら、ぜひ葉の方も調理してください。このように、大根は広範な生理機能を持つ根と栄養価の高い葉、そして常備保存の切り干しを適宜常食していると、野菜が持つ良さのすべてを摂取することになりますので、まさに体の万能薬と言えます。

月刊コーヨーライフより

 

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