栄養小話 第42話 ダイオキシンを体外に出す食事
環境ホルモンは体の中に入るとホルモンと同じように作用して正常なホルモンの働きをかく乱し、免疫や神経系に悪影響を及ぼす怖い毒物です。環境ホルモンは特に性ホルモンをかく乱するので性ホルモンの作用を強く受ける生殖器に異常があらわれることになり、男性では精子数の減少、精巣がんや前立腺がんなどが発生しやすくなるとされ、女性では子宮がん、卵巣がん、乳がんが起こりやすくなるとされています。また免疫とは体を守る防衛システムですがホルモンの支配を受けて働いていることからホルモンの出方に異常があれば、免疫のシステムも正常に機能しなくなり、体の抵抗力が低下します。また環境ホルモンが免疫細胞の成長を防げることもあり、その結果免疫力が低下し、感染症にかかり易くもなります。
更に脳や神経もホルモンの影響を受けており、特に甲状腺ホルモンは胎児の脳が発達する際に不可欠であることがわかっています。そのため、かく乱されると胎児の脳が十分に発達しなくなる可能性があります。そこで産まれた子供の知能指数の低下や多動症(多動性障害、落ち着きのない子供)の傾向になることが指摘されています。
最近の研究では、細胞膜を通り抜けたホルモンが核内受容体に接触し、遺伝子に働きかけることが分かってきました。このように遺伝との関係、上述した脳、神経への影響、多動性の原因などが分子レベルの研究からも解明されつつあります。この環境ホルモンを体の外に排出するのに、効果的に働いてくれる食品類を発表して注目されたのが福岡県保健環境研究所が行なった報告「ダイオキシン類の体外排除」です。これによると、食物繊維や緑黄色野菜などが取り上げられています。食物繊維は食品添加物などを含めた多くの環境ホルモンをその繊維に吸着し、便として排出するので、体内への吸収が抑えられるというわけです。
食物繊維の多い食品といえば、ゴボウ、レンコン、タケノコ、ヒジキ、サツマ芋、切り干し大根など数多くありますが、研究報告では、これらと同時にサポニンを豊富に含む納豆、豆腐類を摂取すると効果は一層増大するとされています。緑黄色野菜にはビタミンA、C、E、などが豊富に含まれ、がん予防にも効果的といわれていますが、特にビタミンCは環境ホルモンの害を消す作用が強いとされています。緑黄色野菜としては、ブロッコリー、小松菜、春菊、ニラなどが挙げられています。
バランスよく野菜をとるための8ヵ条
| 1) 朝食には手間のかからない野菜料理を |
| 2) 1日分の必要量(緑黄色野菜100g、その他の野菜200g、いも類100g)を具体的に頭に入れる |
| 3) メインのおかずに野菜を使う工夫を |
| 4) もう一皿のおかずに野菜を |
| 5) 献立に困ったら野菜の多い鍋料理を |
| 6) ゆでる、いためるでやさいのかさを減らす |
| 7) いつも冷蔵庫に野菜を |
| 8) 外食でも野菜の多い定食を |
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